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モバイルファーストインデックス(MFI)とは?SEO対策の全手順とよくある誤解を徹底解説

モバイルファーストインデックス(MFI)とは?SEO対策の全手順とよくある誤解を徹底解説
更新日:2025年6月27日
Cominka Labo Team

SEO対策などのWEBマーケティングの研究を日々行なっております。デジタルマーケティングのことが誰にでもわかりやすいように、定期的に情報を発信します。

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「モバイルファーストインデックス(MFI)」という言葉を聞いて、「何から手をつければいいか分からない」「自分のサイトは大丈夫だろうか?」と不安に感じていませんか?

ご安心ください。MFIは決して複雑なものではなく、その本質を理解すれば、対策は非常にシンプルです。むしろ、MFIはもはや「対策」する対象ではなく、現代のWebサイト設計における「大前提」と捉えるべき時代になっています。

この記事では、MFIという前提にどう向き合うべきか、という視点で、その根本的な理由から、初心者が抱きがちな誤解、具体的な対策の全手順、そして自社サイトの対応状況を確認する確実な方法まで、SEO担当者が知るべき全ての情報を網羅しました。

なぜ今、モバイルファーストインデックス(MFI)が重要なのか?

MFIへの対策を考える前に、まず「なぜGoogleがこのような仕組みを導入したのか」という背景を知ることが、本質的な理解への近道です。

モバイルファーストインデックス(MFI)とは?「評価の主役交代」と理解しよう

モバイルファーストインデックス(MFI)とは、一言でいえば、GoogleがWebサイトを評価・順位付けする際の基準、つまり「主役」を、PCサイトからモバイルサイトに切り替えた、という仕組みのことです。

従来、GoogleはPCサイトの情報を集めて(クロール・インデックス)、それを基に検索順位を決めていました。しかしMFI導入後は、モバイルサイトの情報を評価の主役とし、その評価をPCでの検索結果にも利用するようになりました。

まさに、Webサイト評価における「評価の主役交代」が起こったのです。

MFIが導入された2つの歴史的背景

この「主役交代」は、なぜ必要だったのでしょうか。それには、私たちの情報収集の仕方が劇的に変化したという、2つの大きな背景があります。

背景①:モバイル利用者の爆発的な増加【公的データ】

もはや言うまでもなく、私たちは今やPCよりもスマートフォンでインターネットを利用することが当たり前になりました。

  • 総務省のデータ: 総務省が公表した「令和5年版 情報通信白書」によると、個人のインターネット利用機器は「スマートフォン」(71.2%)が「パソコン」(62.3%)を上回っています。特に10代から40代では8割以上がスマートフォンを主要な端末として利用しており、この傾向は年々強まっています。
  • 世界のデータ: ウェブ解析企業Statcounterの調査によると、2025年6月時点で世界のインターネットアクセスのうち60%以上がモバイルデバイスから行われており、この数字はデスクトップを上回り続けています。(出典: Statcounter Global Stats

このように、ユーザーの主戦場がPCからモバイルへ完全に移行したため、Googleも評価の基準をユーザーの実態に合わせる必要があったのです。

背景②:検索体験のミスマッチ解消

あなたは以前、こんな経験をしたことがないでしょうか?

「スマートフォンのGoogle検索で、魅力的な情報を見つけてクリックした。しかし、表示されたモバイルサイトにはその情報が見当たらず、がっかりした…。」

これは、MFI導入前のGoogleがPCサイトを基準にしていたために起こっていた典型的なミスマッチです。この「PCとモバイルの体験格差」は、実はMFI導入後も多くのサイトで課題として残っています。Googleの意図を汲み取り、この格差を埋めることが、単なるSEO対策を超えたユーザー満足度向上の鍵となります。

【重要】MFIに関する5つのよくある誤解と正しい理解(Q&A)

MFIについて、多くのWeb担当者様が抱きがちな疑問や不安があります。ここでよくある誤解をQ&A形式で解消しておきましょう。

Q1. レスポンシブデザインにしないとダメ?

A. いいえ、必須ではありません。

Googleはモバイル対応のサイト構成として、3つの方法をサポートしています。設定が正しければ、どの構成でも問題ありません。ただし、管理の手間や設定ミスの少なさから、Googleはレスポンシブウェブデザインを推奨しています。

レスポンシブ デザイン: ユーザーのデバイスの種類(パソコン、タブレット、モバイル、非視覚系ブラウザなど)に関係なく、同じ URL で同じ HTML コードを配信しつつ、画面サイズに応じてコンテンツの表示方法を変更します。Google では、実装と維持が最も簡単なデザイン パターンとしてレスポンシブ ウェブ デザインをおすすめしています。

Google検索セントラル モバイル フレンドリーなサイトを作成する

Q2. PCサイトはもう検索結果に表示されない?

A. いいえ、PCサイトもこれまで通り表示されます。

MFIは「モバイルサイトの評価を、PC検索にも利用する」という仕組みです。PCで検索すれば、これまで通りWebサイトは表示されますのでご安心ください。

Q3. PCサイトしかない場合、順位は下がる?

A. MFIが直接の原因で下がることはありませんが、より大きな視点が必要です。

PCサイトしか存在しない場合、GoogleはそのPCサイトをモバイル端末として評価します。しかし、MFI云々の前に、PCサイトのみというのはビジネス機会の大きな損失に繋がります。モバイルフレンドリーでないサイトは2015年のアップデートで既にモバイル検索での評価が下がっており、それ以上に、モバイルユーザーという巨大な市場を逃しているという経営的な視点を持つことが重要です。

Q4. PCとモバイルでURLが違うと評価が下がる?

A. いいえ、正しく設定されていれば下がりません。

別々のURL構成もGoogleはサポートしています。PCページとモバイルページの関係性をrel="canonical"とrel="alternate"というタグでGoogleに正しく伝えていれば、評価が下がることはありません。

Q5. MFIが適用されると順位は上がる(下がる)?

A. 公式には、適用自体で順位が直接変動することはないとされています。

ただし、これはあくまで仕組み上の話です。我々の観測では、モバイルでのUX(ユーザー体験)が著しく高いサイトは、結果的に滞在時間やエンゲージメントが向上し、間接的にランキングへ好影響を与えているケースが多く見られます。MFIは、質の高いモバイル体験への投資を促す間接的なランキング要因と捉えるべきでしょう。

モバイルファーストインデックス(MFI)対策のたった1つの本質

ここから具体的な対策の話に入りますが、その前に最も重要なことをお伝えします。数あるMFI対策の目的は、突き詰めるとたった1つの本質に集約されます。それは、

「PCサイトとモバイルサイトのコンテンツ差をなくすこと」です。

この考え方は、実はGoogleが長年提唱している「ユーザーファースト」の理念そのものです。小手先のテクニックではなく、この本質に立ち返ることが、結局は最も効果的で持続可能なSEO対策なのです。

MFI対策でやるべき具体的な4つの施策

上記の本質を踏まえ、具体的に取り組むべき4つの施策を見ていきましょう。

施策1:【大前提】モバイルフレンドリーなサイトにする

MFIの対象となるには、当然ながらサイトがモバイルフレンドリー(スマートフォンで快適に閲覧できる状態)であることが大前提です。まだ対応していない場合は、早急な対応が求められます。

施策2:PCとモバイルで表示させるコンテンツを統一する

これは最も重要な対策です。PCサイトにしか掲載していない重要なテキスト、画像、動画はありませんか?特に見落としがちなのが、PCではサイドバーに表示している人気記事ランキングや関連情報です。モバイルではこれらが省略されがちですが、サイト内回遊を促す重要な要素です。ハンバーガーメニュー内に収めるなど、モバイルならではのUI/UXの工夫で、同等の情報を提供できないか検討すべきです。

施策3:構造化データやメタデータを両方に正しく実装する

検索結果での見え方をリッチにする「構造化データ」や、ページの要約である「メタディスクリプション」、タイトルである「titleタグ」なども、PCとモバイルで統一する必要があります。PCサイトにしか実装していないケースは意外と多く、必ずモバイルサイトにも同じように実装してください。

施策4:サイト表示速度を改善する

モバイルユーザーはページの表示速度に非常に敏感です。そして、サイトの速度改善は一度やれば終わりではありません。新しい機能を追加したり、コンテンツが増えたりするたびに、パフォーマンスは劣化していくものです。定期的なヘルスチェックを運用フローに組み込むことが、継続的に高いパフォーマンスを維持する秘訣です。Googleの「PageSpeed Insights」などのツールを活用しましょう。

自社サイトのMFI対応状況を確認する2つの方法

自社サイトがMFIに移行しているか、またモバイルに問題がないかを確実に確認する方法をご紹介します。

確認方法1:Search Consoleの「URL検査」で確認する

これが最も直接的で分かりやすい確認方法です。

  1. Google Search Consoleにログインします。
  2. 画面上部の検索窓に、確認したい自社サイトのURLを入力し、Enterキーを押します。
  3. 検査結果が表示されたら、「カバレッジ」または「ページのインデックス登録」の項目をクリックして詳細を開きます。
  4. その中の「クロールに使用されたメインのクローラ」(または「ユーザーエージェント」)の項目を確認します。

「スマートフォン用 Googlebot」と表示されていれば、あなたのサイトはMFIに適用済みです。

(※2024年現在、ほぼ全てのサイトがMFIに強制移行済みです)

確認方法2:Googleの「モバイルフレンドリーテスト」ツールを活用する

サイトがモバイルに最適化されているかを簡単にチェックできるツールです。

  1. モバイルフレンドリー テストにアクセスします。
  2. 確認したいページのURLを入力し、「URLをテスト」をクリックします。
  3. 「このページはモバイルフレンドリーです」と表示されれば問題ありません。

まとめ:MFIを正しく理解し、ユーザー第一のサイト作りを

この記事の重要なポイントを改めて整理します。

  • MFIとは、Googleの評価基準がPCサイトからモバイルサイトへ「主役交代」したこと。
  • 背景にはモバイル利用者の増加と、検索体験のミスマッチ解消という目的がある。
  • MFI対策の本質は「PCサイトとモバイルサイトのコンテンツ差をなくすこと」。
  • 具体的な施策は、コンテンツ統一、メタデータ統一、速度改善などが中心となる。

MFIへの対応は、もはやGoogleのためではありません。あなたのサイトを訪れる大多数のモバイルユーザーのために行うものです。ユーザーがどのデバイスからアクセスしても最高の体験を得られるサイトこそが、これからの時代に評価され、生き残っていくサイトだと我々は考えています。

この機会に自社サイトを改めて見直し、全てのユーザーにとって価値のある情報を提供できているかを確認してみましょう。その取り組みこそが、MFI時代における最高のSEO対策となるはずです。

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