テクニカルSEOとは?意味や重要性、具体的な施策をわかりやすく解説

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初心者でもわかるテクニカルSEOの世界

「SEO」という言葉を聞いたことはありますか?

Webサイトを運営する人なら、一度は耳にしたことがあるかもしれません。SEOとは「Search Engine Optimization(検索エンジン最適化)」の略で、Googleなどの検索結果でより上位に表示されるように、Webサイトを改善する取り組みを指します。

そして、SEOの中でも特に「ウェブサイトの裏側」の調整に焦点を当てるのが「テクニカルSEO」です。

SEOテクニカルSEO
Webサイト全体を最適化する取り組みウェブサイトの技術的な側面に焦点を当てたSEO

テクニカルSEOは、検索エンジンが見やすく、評価しやすいウェブサイト構造を作ることで、結果的に検索順位の上昇を狙います。

しかし、「HTML? robots.txt? 何のことだろう…」と、専門用語が多く、難しそうに感じてしまうかもしれません。

ご安心ください。 この記事では、テクニカルSEOについて、初心者の方にもわかりやすく解説していきます。ウェブサイトの基礎知識がない方でも理解できるよう、専門用語は丁寧に説明していきますので、ご安心ください。

テクニカルSEOとは?

テクニカルSEOとは、ウェブサイトの「裏側」を調整することで、検索エンジンがウェブサイトを理解しやすくする取り組みのことです。

ウェブサイトを訪問するユーザーではなく、検索エンジンがウェブサイトを評価しやすいように、ウェブサイトの構造や設定を最適化していきます。

たとえば、次のようなものをイメージしてみてください。

SEO人間に例えると?具体的な施策例
テクニカルSEO体のつくりや健康状態骨格を整えたり、栄養バランスを改善する
コンテンツSEO服装や髪型、メイクおしゃれな服装を選んだり、髪を整える

ウェブサイトの土台部分を整えることで、その上に質の高いコンテンツを構築しやすくなるため、SEOにおいて非常に重要な要素と言えるでしょう。

ウェブサイトの裏側の調整

ウェブサイトの裏側の調整とは、具体的に以下のような作業を指します。

作業内容説明
ソースコードの修正HTMLやCSSなどを編集し、ウェブサイトの表示速度の改善や構造の最適化を行います。
サーバーの設定変更ウェブサイトの表示速度を向上させるための設定や、セキュリティ対策などを行います。
サイトマップの作成検索エンジンがウェブサイトの構造を理解しやすくするために、サイト内のページ一覧を記載したファイルを作成します。
robots.txtの設定検索エンジンに対して、ウェブサイト内のどのページを巡回させるか、巡回させないかを指示するファイルを設定します。
リダイレクト設定URLを変更した場合に、旧URLにアクセスがあった際に新しいURLへ自動的に転送する設定などを行います。

これらの作業は、専門的な知識が必要となる場合もあるため、SEO対策の専門業者に依頼することも検討しましょう。

検索エンジンにウェブサイトを理解させるための取り組み

膨大な情報を扱う検索エンジンは、ウェブサイトの中身を直接理解することはできません。 そこで、ウェブサイトの情報を正しく伝え、理解を助けるための取り組みが重要になります。

検索エンジンは、クローラーと呼ばれるプログラムを使ってウェブサイトにアクセスし、ページの情報を収集します。 収集した情報はインデックスと呼ばれるデータベースに登録され、検索結果に表示する際に利用されます。

ウェブサイトの情報を正しく伝えるためには、クローラーが情報を収集しやすいように、ウェブサイトの構造やコードを最適化する必要があります。

要素説明
タイトルタグページの内容を簡潔に表すタイトル
メタディスクリプションページの内容を要約した説明文
見出しタグページ内の文章構造を明確にする見出し
alt属性画像の内容を説明するテキスト
構造化データ商品名や価格などの情報を検索エンジンにわかりやすく伝えるデータ

これらの要素を適切に設定することで、検索エンジンはウェブサイトのコンテンツをより深く理解し、適切な検索結果に表示できるようになります。

テクニカルSEOが重要な理由

テクニカルSEOは、ウェブサイトを成長させるために重要な対策です。その理由は、以下の2つに集約されます。

理由内容
検索エンジンからの評価向上テクニカルSEOを実施することで、ウェブサイトが検索エンジンに正しく評価されやすくなり、検索結果で上位表示されやすくなります。
ユーザーの利便性向上ウェブサイトの表示速度が改善されたり、モバイル端末でも見やすくなるなど、ユーザーにとって使いやすいウェブサイトになります。

検索エンジンは、ユーザーにとって有益な情報を提供するウェブサイトを高く評価します。テクニカルSEOによってウェブサイトの構造や表示速度を改善することで、検索エンジンはウェブサイトの内容を理解しやすくなり、評価が高まります。

また、ユーザーはウェブサイトの使いやすさにも敏感です。表示速度が遅かったり、スマートフォンに対応していないウェブサイトは、ユーザーにストレスを与え、離脱の原因になります。テクニカルSEOは、ユーザーの満足度向上にも大きく貢献するのです。

検索エンジンからの評価向上

テクニカルSEOを実施する最大の目的は、検索エンジンからの評価を高めることにあります。

GoogleやYahoo!などの検索エンジンは、クローラーと呼ばれるプログラムを使ってウェブサイトを巡回し、情報を収集しています。そして、収集した情報に基づいて、各ウェブサイトを評価し、検索結果のランキングを決定しています。

ウェブサイトの評価基準は多岐に渡りますが、テクニカルSEOは、以下の表で示すように、ウェブサイトをクローラーにとって**「巡回しやすく」「理解しやすい」**ものにすることで、検索エンジンからの評価向上に貢献します。

テクニカルSEO施策例検索エンジン評価向上に繋がる理由
ページの表示速度改善表示速度が速いと、クローラーが多くのページを巡回できるようになり、情報収集を効率化できるため。
モバイルフレンドリー対応スマートフォンからのアクセスが増加する中、モバイル端末に最適化されたサイトは、ユーザーエクスペリエンスの向上に繋がり、評価が向上する。
サイト構造の最適化ウェブサイトの構造が整理されていると、クローラーがサイト全体をスムーズに巡回しやすくなるため。
XMLサイトマップの作成XMLサイトマップは、ウェブサイトのページ情報を検索エンジンに伝える役割を果たすため、クローラーが効率的にページを発見しやすくなる。
タイトルタグ・メタディスクリプションの最適化タイトルタグやメタディスクリプションは、検索結果に表示されるため、適切に設定することで、クリック率の向上が見込める。クリック率は、検索エンジンの評価基準の一つとされている。

テクニカルSEOによって、検索エンジンの評価を高めることができれば、検索結果で上位表示されやすくなり、より多くのユーザーにウェブサイトを訪問してもらえる可能性が高まります。

ユーザーの利便性向上

テクニカルSEOは、ユーザーの利便性向上にも大きく貢献します。 Googleをはじめとする検索エンジンは、ユーザーにとって価値のあるウェブサイトを高く評価します。 つまりユーザーにとって使いやすく、良質な情報が掲載されているサイトは検索エンジンの評価も高くなります。

要素説明
ページの表示速度が速いユーザーをイラつかせることなく、快適にウェブサイトを閲覧してもらうことができます。
モバイルフレンドリー対応スマートフォンユーザーでもストレスなくウェブサイトを閲覧できます。
サイト構造がわかりやすいユーザーが求める情報に迷うことなく、スムーズにアクセスできます。
URLがわかりやすく整理されているユーザーがウェブサイトの構成を理解しやすくなるだけでなく、ブックマークしたり、共有したりする際にも役立ちます。

これらの要素が改善されることで、ユーザーは快適にウェブサイトを閲覧できるようになり、結果として直帰率の低下や滞在時間の増加など、ウェブサイトの評価向上に繋がります。

コンテンツSEOとの違い

SEOには、今回解説しているテクニカルSEO以外にも、コンテンツSEOと呼ばれる施策があります。 テクニカルSEOとコンテンツSEOは、どちらもSEOには欠かせない施策ですが、その役割は大きく異なります。

テクニカルSEOコンテンツSEO
例え家の土台作り家の装飾、家具選び
目的検索エンジンがサイトを理解しやすくするユーザーが求める情報を提供し、検索結果からのアクセス数を増やす
具体的な施策ページ表示速度の改善、モバイルフレンドリー対応、サイト構造の最適化などユーザーニーズに合ったコンテンツ作成、キーワード選定、タイトル・ディスクリプション設定など

テクニカルSEOは、ウェブサイトの土台作りであるのに対し、コンテンツSEOは、質の高いコンテンツによってユーザーを集客することに重点を置いています。

ウェブサイトを家と例えるなら、テクニカルSEOは、検索エンジンという訪問者がスムーズに家に入れるように、家の土台や構造を整備することです。一方、コンテンツSEOは、家の中を魅力的に飾り付け、より多くの訪問者を呼び込み、満足度を高めることを目的とします。

テクニカルSEO:ウェブサイトの土台作り

テクニカルSEOは、ウェブサイトの土台作りに例えられます。

家を建てる際に、外観や内装を美しくする事も重要ですが、それ以上に重要なのは、しっかりとした基礎工事や柱などの構造部分です。

ウェブサイトで例えると、デザインやコンテンツはあくまでもユーザーが見て理解する部分です。検索エンジンがウェブサイトを評価する際には、検索エンジンがサイトを理解しやすいように、裏側の構造部分を整えておく必要があります。

家づくりテクニカルSEOSEOにおける役割
基礎工事クロールの最適化検索エンジンがサイトにアクセスしやすくする
柱や梁などの構造サイト構造の最適化検索エンジンがサイトの内容を理解しやすくする
配線や配管工事ページの表示速度改善ユーザー体験の向上

テクニカルSEOは、これらウェブサイトの裏側の構造部分を最適化することで、検索エンジンがサイトを評価しやすくします。その結果、ウェブサイトは検索結果で上位に表示されやすくなり、より多くのユーザーを獲得できるようになります。

コンテンツSEO:質の高いコンテンツによる集客

コンテンツSEOとは、ウェブサイトに質の高いコンテンツを掲載することで、検索エンジンからの評価を高め、ユーザーをウェブサイトに集客する施策です。

例えば、ユーザーが検索するキーワードを想定し、そのキーワードに関連性の高いコンテンツを作成します。 コンテンツの内容は、ユーザーの検索意図とニーズに応えるものであり、かつ独自性が高く有益な情報である必要があります。

コンテンツSEOで重要な要素具体的な内容例
ターゲットキーワード特定のキーワードで検索するユーザーを想定する
コンテンツの質ユーザーにとって価値のある情報、独自性の高い内容を提供する
コンテンツの網羅性テーマに関連する情報を網羅的にまとめる
分かりやすさ図表や画像を効果的に活用する

コンテンツSEOは、ユーザーに価値を提供することで、検索エンジンのランキングだけでなく、ウェブサイトへのアクセス増加、ブランド認知度の向上、顧客とのエンゲージメント強化といった効果も期待できます。

テクニカルSEOのメリット・デメリット

テクニカルSEOには、メリットとデメリットの両方があります。

メリットデメリット
効果が目に見える専門知識が必要
長期的な効果即効性がない
他施策の効果を高める

メリット

  • 効果が目に見える

テクニカルSEOは、ウェブサイトの土台となる部分を改善するため、アクセス状況や検索順位などで効果を数値として確認しやすいというメリットがあります。

  • 長期的な効果

一度実施すれば、長期にわたって効果を持続させることができます。根本的な改善を行うことで、安定した集客を見込めます。

  • 他施策の効果を高める

コンテンツSEOなどの他のSEO対策と組み合わせることで、相乗効果を生み出し、より大きな成果を得ることが期待できます。

デメリット

  • 専門知識が必要

専門的な知識や技術が必要となる場合があり、初心者にはハードルが高いと感じるケースもあります。

  • 即効性がない

すぐに効果が現れるわけではなく、効果が出るまでに時間がかかる点がデメリットとして挙げられます。

メリット:効果が目に見える、長期的な効果

テクニカルSEOを実施するメリットとしては、効果が目に見えやすく、かつ長期的な効果も見込める点が挙げられます。

例えば、ページ表示速度の改善やモバイルフレンドリー対応といった施策によって、ユーザーエクスペリエンス(UX)の向上が期待できます。 UXの向上は、直帰率の低下やコンバージョン率の向上などに繋がり、その結果はアクセス解析ツールなどを使って数字で確認することができます。

また、テクニカルSEOは、ウェブサイトの土台となる部分への改善であるため、一度実施すればその効果が長期的に持続する傾向があります。

メリット説明
効果が目に見えるアクセス解析ツールなどを用いることで、改善による効果を数字で確認できるケースが多い。
長期的な効果が見込めるウェブサイトの土台となる部分を改善するため、一度実施すれば効果が長期間続く傾向がある。

ウェブサイトの検索順位上昇やアクセス数増加といった大きな目標を達成するためにも、テクニカルSEOによる地道な改善を継続していくことが重要です。

デメリット:専門知識が必要、即効性がない

テクニカルSEOには、残念ながらデメリットも存在します。

それは、専門知識が必要になること、そして効果が出るまでに時間がかかるという点です。

デメリット概要
専門知識が必要テクニカルSEOは、ウェブサイトの構造やHTML、サーバー設定など、専門的な知識が求められる場合が多いです。
即効性がない施策の効果が現れるまでに時間がかかることがほとんどです。設定を変更してから検索エンジンに認識されるまで、数週間から数ヶ月かかることもあります。

専門知識がないまま設定を変更してしまうと、ウェブサイトに悪影響を及ぼす可能性もあるため注意が必要です。

そのため、不安な場合は専門知識を持ったSEO業者に相談してみるのも良いでしょう。

具体的なテクニカルSEO施策

具体的なテクニカルSEO施策には、大きく「クローラー向け施策」と「インデックス向け施策」の2種類があります。

分類内容説明
クローラー向け施策ページの表示速度改善ウェブサイトの表示速度を向上させることで、ユーザー体験を改善し、クローラーの巡回効率を高めます。
モバイルフレンドリー対応スマートフォンなどのモバイル端末からのアクセスに最適化することで、モバイルユーザーの利便性を向上させます。
サイト構造の最適化ウェブサイトの階層構造を整理し、ユーザーとクローラーが目的のページにたどり着きやすくします。
URLの正規化同じページに複数のURLが存在する場合、正規URLを指定することで、クローラーの評価を1つにまとめます。
XMLサイトマップの作成ウェブサイトのページ情報をまとめたXMLサイトマップを送信することで、クローラーが効率的にページを発見できるようにします。
robots.txtの設定クローラーに対して、ウェブサイト内の特定のページやフォルダへのアクセスを許可または拒否する指示を出します。
インデックス向け施策タイトルタグ・メタディスクリプションの最適化検索結果に表示されるタイトルや説明文を最適化することで、クリック率の向上を目指します。
見出しタグの適切な設定見出しタグ(h1〜h6タグ)を適切に設定することで、ページの内容をクローラーに正しく伝え、SEO効果を高めます。
画像の最適化画像ファイルの圧縮やalt属性の設定などを行い、ページの表示速度向上とSEO効果の向上を両立させます。
内部リンクの最適化ウェブサイト内の関連ページ同士を適切に内部リンクで繋ぐことで、クローラーの巡回を促進し、ユーザーの回遊率向上にも貢献します。
重複コンテンツの削除同じような内容のページが複数存在する場合、統合または削除することで、クローラーによる評価の分散を防ぎます。

これらの施策を適切に行うことで、検索エンジンからの評価を高め、ウェブサイトへのアクセス増加につなげることができます。

テクニカルSEO対策におすすめのツール

Google Search Console

Google Search Console(サーチコンソール)は、Googleが無料で提供しているSEO対策に必須のツールです。ウェブサイトのパフォーマンスを分析し、検索結果での表示状況を把握することで、問題点の発見や改善に役立ちます。

サーチコンソールでできる主なことは以下の通りです。

機能説明
インデックス登録サイトマップを送信して、ウェブサイトをGoogleにクロール・インデックス登録させることができます。
クロールエラーの確認クロールエラーが発生しているページを特定し、修正することができます。
検索パフォーマンスの確認検索キーワード、クリック数、表示回数などを確認し、ウェブサイトへのアクセス状況を分析することができます。
モバイルユーザビリティの確認モバイル端末でのウェブサイトの使いやすさを確認し、改善することができます。
セキュリティの問題の確認ウェブサイトにセキュリティ上の問題が発生した場合、通知を受け取ることができます。

サーチコンソールは、SEO対策初心者から上級者まで、幅広いユーザーにとって非常に役立つツールです。

まとめ:テクニカルSEOでウェブサイトを成長させよう!

本記事では、SEOの基礎知識を解説し、初心者の方にもわかりやすくテクニカルSEOについて解説しました。テクニカルSEOは、ウェブサイトの土台を強化し、検索エンジンからの評価を高めることで、より多くのユーザーを獲得できる重要な施策です。専門用語を理解し、具体的な施策を参考に、自社のウェブサイトを成長させていきましょう。

この記事を書いた人

SEO対策などのWEBマーケティングの研究を日々行なっております。デジタルマーケティングのことが誰にでもわかりやすいように、定期的に情報を発信します。

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