display:noneの使い方とは?SEOへの影響と適切な使い方を解説

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display:noneとは?

「display:none」は、CSSを使用して特定のHTML要素をWebページ上から完全に非表示にするためのプロパティです。非表示にされた要素は、ページのレイアウト上にスペースを取らず、見た目には存在しないかのように扱われます。この性質から、表示・非表示を切り替えたい時や一時的に要素を隠したいときなどに用いられます。また、アクセシビリティやレスポンシブデザインに関わる特定のケースでは、このプロパティが非常に重宝します。基本的な書き方は、CSSにてセレクタを指定後に「display: none;」と記述することで、該当するHTML要素を非表示にすることが可能です。ただし、このプロパティの使用はSEOに影響を与える可能性があるため、適切な使い方を理解することが重要です。

display:noneの基本的な記述方法

CSSを使って特定のHTML要素を画面上から隠したい場合、displayプロパティのnone値が使われます。これは非常に基本的な記述で、具体的には次のようにして使います。まず、隠したい要素に一意のIDやclassを割り当てます。例えば、class="hide-text"とした場合、CSSファイル内で、 .hide-text { display: none; } と記述します。これにより、"hide-text"クラスが適用された全ての要素はユーザーの画面には表示されなくなります。ただし、要素はDOMに存在し続けるため、スクリプトからのアクセスは可能です。初心者がこのプロパティを使用する際は、単にこの一行をコードに追加するだけでなく、なぜその要素を隠す必要があるのか、その使用が適切かどうか慎重に考えることが重要です。

display:noneのSEOへの影響を解説

ウェブページにおいて、「display:none」プロパティは特定の要素を視覚的に隠す役割を果たします。しかし、SEOの観点からは、この使用方法が検索エンジンのクロールに影響を及ぼす場合があります。クローラーは隠されたコンテンツをインデックスするか判断するため、ページの意図を正しく解釈できるよう適切なコンテキストが必要です。過剰な使用や不適切な使い方は、クローラーによってスパムとみなされてしまうことがあり、サイトの評価低下に繋がる可能性があります。重要なことは、利用者に価値を提供しながら、検索エンジンにも適切な情報を提供するバランスを取ることです。そのためには、ユーザビリティやアクセシビリティに寄与するために「display:none」を使用する、という明確な理由が求められます。

クローラーに与える影響とは

「display:none」を使用すると、ページの特定の要素がビジュアル的には見えなくなりますが、これらの要素はHTMLコード自体には存在し続けるため、検索エンジンのクローラーはこれらの要素を引き続き認識できます。しかし、SEOの観点からは注意が必要です。クローラーはコンテンツに対するユーザーの視認性を重視するので、重要なコンテンツをdisplay:noneで非表示にした場合、それがページの主要な情報であるにも関わらずユーザーに表示されないと判断されれば、評価を下げる要因になることがあります。さらに、一部の悪質な手法で非表示コンテンツがスパムとして利用されるケースがあるため、クローラーはこれを警戒し、適切でない使用法と判断されるとペナルティのリスクも否めません。つまり、display:noneは適切に、かつ慎重に使用することがSEOにおいては重要です。

非表示コンテンツがスパム扱いされるリスク

display:noneは便利なCSSプロパティですが、SEOの観点から見ると、潜在的なリスクを伴います。特に、検索エンジンは非表示にされたコンテンツを一定の条件下でスパムと認識する可能性があります。検索エンジンはユーザーに価値ある結果を提供するため、隠されたテキストにスパム行為がないかを精査します。もし、キーワードの詰め込みや、関連性のないテキストがdisplay:noneにより隠れていれば、それはスパムと見なされる可能性が高くなるため、ペナルティの原因となりかねません。したがって、非表示要素はユーザーにとって有益な場合に限り、慎重に使用する必要があります。

visibility:hiddenとの違いと使い分け

「display:none」と「visibility:hidden」は、ともにCSSで要素を非表示にするために使用されますが、同じ非表示といっても彼らの振る舞いには根本的な違いがあります。「display:none」は要素をレイアウトから完全に除外し、そのスペースも消去します。一方「visibility:hidden」は要素を見えなくするだけで、その要素が占めていたスペースは保持されます。したがって、「visibility:hidden」は要素を透明にするような感覚で、組版上の位置は変わりませんが、ユーザーには見えなくなります。

実際の使い分けとしては、「display:none」はユーザーにまったく表示したくない時や、レスポンシブデザインの条件に応じて特定の要素を消去する場合に適しています。一方で、「visibility:hidden」は一時的に非表示にしたいが、ページのレイアウトは保持したい場合に役立ちます。例えば、アニメーションで後から表示する要素を最初から配置しておく時などがイメージしやすいでしょう。

どの状況でどちらを使うべきか

display:noneとvisibility:hiddenの使い分けは、要素の視覚的な扱いに依存します。display:noneは要素をDOM上から完全に隠し、レイアウトの流れから除外するため、ドキュメントの構造に変化を与えたい場合に適しています。例えば、アコーディオンメニューの非表示セクションや、特定のユーザーアクションに応じて要素を取り除きたいときなどです。一方、visibility:hiddenは要素を見えなくするものの、スペースを保持するため、ページレイアウトを保ちつつ要素を隠したい場合に使用します。これは、ユーザーに即時反応を求めることなく情報を順次表示したい場合などに有効です。使用状況を正確に理解し、目的に応じて適切なプロパティを選択することが大切です。

適切な使い方:ユーザーとSEOの両立

display:noneを適切に使用することは、優れたユーザー体験とSEOの効果を同時に追求することにつながります。例えば、スライドショーの非アクティブなスライドや、折りたたみメニューにこのプロパティを使うことは一般的です。これらの要素は必要に応じて表示されるので、ユーザビリティに影響を与えませんし、SEOにおいても隠された内容が有益なコンテキストとして認識されます。また、重要でない情報を非表示にすることで、コンテンツの優先順位付けを行いやすくなるため、検索エンジンがページの主要な内容を適切に理解する助けにもなります。しかし、ユーザーにとって有益な内容を隠す際には、その意図が検索エンジンに誤解されないよう細心の注意を払う必要があります。

ユーザー体験を損なわずにdisplay:noneを使う方法

display:noneを使用してもユーザー体験を損なうことなく、必要な情報のみを見せるためには、慎重な設計が不可欠です。まず、ユーザーが必要とする情報はいつでもアクセスできるようにしましょう。例えば、タブやアコーディオンメニューは、ユーザーがそれらをクリックしたときにのみ情報を表示する良い例です。このようなインタラクティブな要素の使用は、サイトの使い勝手を向上させるとともに、SEOにも悪影響を及ぼさないため推奨されます。また、不必要な情報や画像などはユーザーにとっての負担も考慮し、display:noneを駆使してコンテンツを整理することで、サイトの読み込み速度の改善にも繋がります。これらの点に注意し、ユーザーがストレスなく情報にアクセスできるデザインを心掛けることが大切です。

SEO対策としての正しい使い方と注意点

SEOの観点から、display:noneを用いる際にはその使い方に注意が必要です。このプロパティは正当な理由がある場合にのみ利用し、ユーザーにとって価値のある情報を非表示にしないよう心がけましょう。たとえば、アコーディオンメニューやタブの中に隠れるコンテンツには使用が適しています。しかし、クローラーがコンテンツを読む際に情報が見えなくなるため、ページの重要なコンテンツやキーワードをdisplay:noneで非表示にすると、検索ランキングにマイナスの影響を与える可能性があります。Googleはユーザーにとって有益なコンテンツを優先するため、隠しコンテンツが多用されていると判断されるとペナルティ対象となることがあるため、慎重に使用することが求められます。

display:noneを使ったレスポンシブ対応とは

display:none属性をレスポンシブ対応に利用するときは、デバイスごとに適切にコンテンツを表示・非表示とすることが可能です。特に、スマートフォン表示ではスペースが限られているため、かさばるコンテンツやPC向けの詳細情報を非表示にしてユーザビリティを向上させることができます。また、不要な要素を非表示にすることでページの読み込み速度が改善され、それがSEOパフォーマンス向上にも寄与するのです。重要なのは、ユーザーが必要とする情報を隠さないようにすること、そして検索エンジンがコンテンツを適切に評価できるような使い方を心がけることです。

CSS Grid Layoutを使ったレスポンシブデザインの実装

CSS Grid Layout(グリッドレイアウト)を利用することで、多様な画面サイズに対応したレスポンシブデザインを柔軟に実現できます。この方法では、ページを複数の列や行に分割し、各コンテンツの配置を網目のようなグリッド上で管理します。display: grid;を指定することで、子要素をグリッドアイテムとして扱えるようになり、grid-template-columnsgrid-template-rowsプロパティを使ってレイアウトを定義します。また、@mediaクエリと組み合わせれば、異なる画面サイズに応じて、グリッドのサイズや配置を変更でき、これによりdisplay:noneを使って特定の要素を非表示にすることなく、レスポンシブなデザインが可能になります。

メディアクエリを利用したスマホ・パソコン表示の切り替え

メディアクエリは、デバイスの画面幅や解像度に応じてスタイルを適用する強力なCSS機能です。例えば、スマートフォンでは余白を少なくする、パソコンではコンテンツを広範囲に展開する等、デバイスごとの最適な表示を実現することができます。「display:none;」を使う代わりに、メディアクエリで条件を指定し、必要なスタイルを適用させることで、無駄な要素を隠すのではなく、適切にレイアウトをコントロールすることが可能になります。これにより、SEOに負の影響を与えることなく、レスポンシブなデザインを構築することができます。

この記事を書いた人

SEO対策などのWEBマーケティングの研究を日々行なっております。デジタルマーケティングのことが誰にでもわかりやすいように、定期的に情報を発信します。

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